コンタクトという、ちいさな冒険
- spielen0622
- 4月20日
- 読了時間: 2分
“ねばならない”を揺るがせて
素の自分に出会う場所。
心理セラピスト、エリナのブログへようこそ。
気の向くままに、ゆっくりお好きに〜*

先月見つけた近所のお花屋さんで、
鮮度の良い花を購入するようになってから
毎朝の水の取り替えが楽しい。
各部屋から台所へ花瓶を運び集める。
おはようさんと声をかけ、花瓶を洗い
一本一本、茎に触れながらすすぐ。
きれいな水に取り替えた花瓶に
丁寧に活けていく。
生き生きと潤う花たちは、そこはかとなく
色や質感、香りをそれぞれが放っている。
それに触れると、雑念が消え、意識は今
接している花だけに注がれる。
澄んだ、静かなひとときが流れる。

ゲシュタルト療法では、「コンタクト」を
大切にしている。
コンタクトとは
「私」と「他者」や「環境」との間で起きる、
〝触れ合い〟や〝接触〟のプロセスを意味する。
ただの物理的な接触ではなく
感覚的、心理的、
そして、意識が出会うその瞬間。

何かについて考えこんでいたり
心配や妄想に囚われているとき
私たちは、現実世界に
コンタクトを取れていない状態になる。
そんな想像に沿って行動しているとき、
他者への働きかけ(=コンタクト)が
おざなりになる。
すると「あなた」と「わたし」は、
本当の意味では出会えない。
コンタクトとは、
あなたがあなたに、
あなたとわたしが、
あなたと世界が出会う瞬間。
空想の世界を飛びぬけて、
いま、この瞬間、起こっていることに、
触れている事実に、目の前の現象に
意識を向け、感じ取ること。
先入観や予想は、しばらく脇に置いて。
ただ、目の前のそれに触れる。
触れて、自分に起こったことを
そのまま、表現してみる。

花たちの世話に集中していたら、ペコに呼ばれた。
現実(というか猫)とのコンタクトも、抜かりなく。
関わることで世界は背景から、私が存在する場になっていく。